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(9日、南北海道独自大会決勝 札幌第一8-3国際情報)

 札幌第一は息の合った幼なじみのバッテリーが、国際情報に流れを渡さなかった。四回裏1死三塁、一打同点のピンチで、札幌第一の布施友梧捕手(3年)は山田翔太投手(同)の元へ駆け寄り、「一人ずつ、一人ずつ」と声をかけた。低めの球で後続を打ち取ると、ベンチに戻りながら二人とも笑顔を見せた。

 札幌出身で、互いの自宅が徒歩2分の近所という幼なじみ。幼稚園のころから一緒で、小学生の時に初めてバッテリーを組んだ。

 国際情報は昨年秋の大会で対戦し、1点差で敗れた因縁の相手だ。その試合で登板した山田投手は「公式戦でいつかリベンジしたい」と悔しさを力に変えてきた。制球力に磨きをかけ、チェンジアップを習得して投球の幅を広げた。自分を変えたいと思い、菊池雄人監督に相談して髪を少し伸ばしたり、スパイクの色を変えたりもした。

 布施捕手は昨年秋はレギュラーとして試合には出られなかった。「今度はバッテリーを組んで山田君を支えたい」と、毎日バットを振り、足りない打撃力を磨いた。夏の大会で初めて正捕手の座をつかむと、地区大会では本塁打を放つなど、打撃と守備の両方でエースを助けられる存在に成長した。

 優勝が決まった瞬間、布施捕手はマウンドへ駆け寄り「ナイスピッチャー」と声をかけた。山田投手は「ナイスキャッチャー」と応えた。最後の試合を、最高の笑顔で締めくくった。(原田達矢)