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 ロボットや情報通信技術を使った効果的な獣害対策を探る実証実験が、福井県越前市宮谷町の奥宮谷地区で進んでいる。仁愛大学や住民、市などが協力した取り組みで、追い払いロボットや嫌がる音を出す装置を導入。今秋には、学生らが新開発した機器を投入して効果をみるという。

 同地区は田畑を荒らすシカやイノシシ、サルなどに苦しめられてきた。住民らは仁愛大などと協力、2018年に動物を赤外線センサーで察知し、鳴き声や光る目で追い払うオオカミ型ロボット「スーパーモンスターウルフ」を導入。今年1月には、動物が嫌がる高音域の音を出す装置も設置し、効果を検証してきた。

 今月10日、取り組みについての報告会が開かれた。実験を担当する仁愛大の安彦智史准教授らは、動物の行動が変わるなど一定の効果はあったとしつつ、センサーの反応範囲を広げるなどの対応が必要だとして、学生らが新開発した機器を設置することを報告。赤外線センサーと無線通信端末を組みあわせ、動物が嫌がる音を出す。これまでよりも広範囲で、動物を遠ざける効果が見込めるという。

 市議で区長を務める加藤吉則さんは「除草や田んぼの維持管理などの人の手による対策と、ロボットや機器が同時並行で効果を発揮してくれれば」。安彦准教授は「人が暮らす領域と動物の領域を区分けすることが重要だと思う。(新たに導入する機器で)広い範囲での効果を明らかにし、よりよい獣害対策を探りたい」と話した。(八百板一平)