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 神奈川県弁護士会会長の報酬をめぐり、同会所属の弁護士4人が「報酬の支払いで会長に厚生年金への加入義務が生じたのに、同会による脱法的な手続きで加入を逃れた」として同会を提訴したことがわかった。同会によると、年金事務所からも加入の必要があると指摘を受け、対応を検討中という。

 訴状などによると、同会は会則に基づき、会長(任期1年)に月30万円の報酬を支払っていた。横浜中(なか)年金事務所(横浜市)は昨年2月、同会が会長報酬を支払っていることを踏まえ、当時の会長(昨年3月退任)には厚生年金の加入義務があると同会に指摘した。

 これを受けて同会はワーキングチームを立ち上げて解決策の検討を始め、会長は報酬を返納。一方で同会は今年2月、任期終了後に会長と顧問契約を結ぶ▽2年間にわたり月額15万円の顧問料を支払う――などとする決議を可決した。

 4人の弁護士はこの決議を問題視。厚生年金保険法に基づく厚生年金への加入義務を逃れるための脱法行為だとして、決議の無効確認を求めて横浜地裁に提訴した。この決議について4人は、会長は1年間でも厚生年金に入ると国民年金に加入していた場合は脱退せざるを得ず、会長を1年後に退任した後で入り直すと当初に比べ利率が下がるなど不利益が生じる▽決議はそれを回避するための措置で違法だ、と訴えている。

 同会は11日にコメントを公表。これまでの対応を「暫定措置」とした上で、「なお解決策を模索し続けていた最中、今般の事態に至り誠に遺憾。引き続き最善の解決策を模索する」などとしている。(神宮司実玲)