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 2020夏季千葉県高校野球大会は全8地区トーナメントが終わり、150チームが姿を消した。夏の甲子園と千葉大会がなくなり、例年以上にもがき苦しんだ3年生。これから歩む人生に向け、監督らが贈った最後のメッセージを紹介する。(福冨旅史、小木雄太)

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 柏陵・小成努監督(38) 4回戦 2―5日体大柏

 コロナになってから、色々あったと思う。最後の大会をなんとかやるって中で、どう野球に向き合えばいいのか、とかね。

 そういう意味では、すごく難しい大会だった。練習試合が全然できず、全員が一つになるのは難しかった。でも、大会で勝って、まとまっていった。

 あとね、こんな状況だからこそ、勝つために自分が何をすればいいのか、大会を通じてわかったと思う。たぶん、それが一番大事なんだよ。

 どんな進路を選ぼうが、その時々に自分が何をすればいいか。それがわかる人になってほしい。苦しいけど、気持ち切れそうだけど、そこから努力して、自分の夢を実現できる。そういう人生を送ってほしい。

 柏陵・斎藤天樹部長(24)

 おつかれさま。スコア以上に力の差はあったと感じている。でも、最後の最後に試合をやってみると、ベストゲームだったと思います。これが一番でした。

 足を絡めて相手のミスを誘って全員で取った2点だと思うし、柏陵らしい、やりたい野球ができていた。

 日体大柏が勝つんだろうなっていうのはひっくりかえせなかったけど、見ている人も「もしかしたら柏陵いけるんじゃねえか」って思わせることができたかなって。

 このコロナの影響で、大会が8月と例年よりも遅れて、直後の公務員試験を受ける3人は、チームから離れるかどうかって悩んだと思う。でも、残ってくれて最後までベンチにいてくれた。試合に出た出ないではなくて、一つのことを最後までやりとげたこの経験は、きっとこの先に大事になる。生かしてほしい。

 一人ひとりがひたむきにがんばって、成長する過程を見られて、本当に勉強させてもらいました。ありがとうございました。

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 県船橋・増田雄二監督(42) 4回戦 2―12習志野

 後悔はあるか? ないわけないよな。100点満点でやりきりましたなんて、俺は違うと思うんだ。人生に「たられば」はつきもの。あのときもっとこうしていればって、そう思ってしまうのが人間だ。

 未来を無理やりでも変えてやるって、そういう強い気持ちが生きていく上で必要なんだ。いいか3年生、これからの人生に、この後悔を必ず生かしてくれ。泥臭く、歯を食いしばって生きていけ。社会はもっと厳しいぞ。

 おれは監督として、お前らは本当にすごいやつらだと思っている。夏の大会がなくなったとき、「最後まで真剣勝負したい」って全員が言ってくれた。おれはうれしかったよ。

 本当に酷な経験だったと思う。つらかったと思う。でも、これはうそ偽りなく、高校3年生のお前らが成し遂げたことだ。誰にでもできることじゃない。後輩たちに見せてくれた背中は100点満点だ。1、2年生、この背中を絶対に忘れるな。無駄にするな。

 でも本当に悔しいよ……。自慢のお前らと、もう少しだけ野球がしたかった……。

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 柏南・宮本正則部長(55) 4回戦 0―9西武台千葉

 今日まで3年生がしっかり野球をやったのを見届けたので、今度は2年生にしっかりと伝えてほしい。何が良かったから、3勝をあげて学校最高の4回戦までこられたのか。また、何が足りなかったから、今日の結果になったのか。

 それと、二つお願いがある。

 まずは、家に帰ったら、親御さんにお礼をしてほしい。野球をやれているのは、家を守ってお金を出してくれる親御さんがいるから。ここで野球が終わりだっていう人もいると思うから、「3年間どうもありがとう」と自分の言葉で伝えてくれ。

 もう一つ。3年生のマネジャー3人を勝った試合でベンチに入れてあげられて、良かったと思う。彼女らなりにきつかっただろうし、今だって暑い中、公式記録をまとめている。この3勝はマネジャーのおかげでもあるんだと、必ず自分から伝えてほしい。