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(11日、香川独自大会 高松商 10 - 6 大手前高松)

 「大会屈指の右腕」の呼び声が高い大手前高松の内田悠太投手(3年)が、昨夏の香川大会の覇者・高松商に力勝負を挑んだ。

 一回2死満塁のピンチで登板した。ブルペンで変化球の制球が悪く、「とにかく直球で押す」と決めていた。押し出し四球を与えたが、次の打者を内角高めの直球で三振に仕留めた。

 昨夏の香川大会。直球は最速147キロを計測し、投球回数より多い計14三振を奪い、一躍注目を集めた。

 しかし、新チーム結成後は重圧に苦しんだ。「高2で147キロだぜ」「来年の夏は内田が抑えまくって、大手前高松が優勝かもな」。そんな他校の関係者の評判が耳に入った。

 初めて背番号1をつけた昨秋の県大会。周りの期待に応えようとして力み、制球が乱れた。チームは準優勝したが、「打線に助けられっぱなしだった」。落ち込んだが、チームメートは「調子が悪いだけだって」「お前なら大丈夫」と励ましてくれた。「次は自分が野手を助けたい」と冬、トレーニングに打ち込んだ。

 シード校で迎えた最後の夏の県大会。2、3回戦、準々決勝の3試合は計1失点と、好投を続けた。

 準決勝の相手は、1回戦からの4試合で計37得点の高松商。きわどい球はファウルで粘られ、甘い球は痛打された。「今までの相手とはレベルが違った」。五回に頼みの直球で本塁打を浴びるなど失点を重ねた。

 終盤は変化球の制球が定まり、追加点を与えなかった。チームは相手と同じ14安打の強打で懸命に追い上げた。「僕が抑えれば勝てる試合だった。また、野手に迷惑をかけてしまった」

 将来はプロ野球選手を目指している。試合後、「次のステージに向け、課題が明確になりました」と話した。気持ちはもう、前を向いていた。(平岡春人)