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 激しい暑さと湿度で熱中症にかかる危険性が高まっている。今年は梅雨が長かったため、暑さに体がまだ慣れておらず、新型コロナウイルスの感染予防でマスクを着ける機会も多い。熱中症は自分自身も気付かないうちに重篤化し、命にかかわる場合もある。いつも以上に注意が必要だ。

 熱中症は、汗で体温を下げにくく体に熱がこもったり、体内の水分やナトリウムのバランスが崩れたりしておこる。初期はめまいや立ちくらみを感じ、頭痛や倦怠(けんたい)感が出ると医療機関を受診すべき状態とされる。暑い場所を避け、こまめに水分を補給するといった対策が有効だ。

 特に、気温があまり高くなくても、数日前に比べて急に上昇した日はなりやすい。環境省の「熱中症環境保健マニュアル2018」によると、暑い環境に慣れるまでには、運動や作業を始めてから少なくとも3~4日かかるという。

 熱中症に詳しい兵庫医科大特別招聘(しょうへい)教授の服部益治医師は「今年は梅雨が長かったことに加え、外出自粛によって季節の変化に体を慣らす機会が少なかった。体の不調をうまく説明できない幼児や暑さを感じにくい高齢者は特に注意が必要だ」と話す。

 口元を覆うマスクも、体の熱を逃げにくくさせる。環境省は「気温・湿度の高い中でのマスク着用は要注意」として、屋外で人と2メートル以上の距離を確保できる場合などはマスクを外してほしい、と呼びかけている。またつけた状態での負荷のかかる作業や運動は、避けることが大切だ。

 もし熱中症のような症状になったら、どうしたらいいか。まず涼しい場所に移動して、冷たいタオルやペットボトルで体を冷やし、水分を補給する。自分で水を飲めなかったり、意識がもうろうとしているときは、ためらわず119番通報する。

 環境省と気象庁は今夏から、熱中症リスクの特に高い日に「熱中症警戒アラート」を出す試みを関東甲信地方で始めた。暑さ指数(WBGT)の予報にもとづいており、前日の夕方から当日早朝にかけてホームページやLINEアプリで発表する。(三上元)