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 「無敗」。昨年の新チーム発足時に部員がたてた目標を、中京大中京(愛知)が達成した。12日、阪神甲子園球場であった高校野球の甲子園交流試合で智弁学園(奈良)に4―3でサヨナラ勝ち。最後の試合を勝利で飾り、公式戦の連勝を「28」とした。

 新チームになってから昨秋の明治神宮大会優勝まで19戦無敗だった中京大中京は、今夏の愛知独自大会で8勝を重ねた。印出太一主将は、「神宮大会の優勝で注目されるチームになり、負けられないというのは重圧だった。でも、プレッシャーはあったけど、一戦一戦、万全の準備をしてきた」と話す。

 智弁学園戦は一回、暴投で先制したあと5番・吉田周平選手が中前適時打を放つ。「監督から思い切り振ってこいと言われ、その通りに打てた。厳しい試合も乗り越えてここまで勝ち続けてきたので、最後も絶対に勝つという気持ちでした」と声を弾ませた。

 今夏の愛知独自大会は新型コロナウイルス対策でベンチの消毒などもあったため、選手たちはすみやかにベンチをあけることが求められた。そのため、勝利校が校歌を歌うことは愛知ではなかった。甲子園で歌ったのが今夏初の試合後の校歌になり、「うれしくて、めいっぱい歌いました」と言う選手もいた。

 コロナ禍で一度は消えた甲子園の舞台。印出主将は校歌のとき「何ともいえない気持ちで、勝手に涙が出てきた」と振り返る。「自粛期間が明けてから何度も何度もミーティングを重ねて。愛知独自大会の開催もみんなのモチベーションになって、無敗にもこだわってきた。最後に一緒になって甲子園で勝って、校歌を歌えた。いままで感じたことがない、最高の喜びでした」と話した。

 高橋源一郎監督は「この代は入学してから一度も甲子園に出ていなかったけれど、愛知の独自大会や、甲子園交流試合の存在が、前へと気持ちが切り替わる要因になった。粘り強く戦い、このチームの最後を締めくくるいい試合になりました」と語り、選手たちをたたえた。(上山浩也)

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中京大中京公式戦の記録

【秋季名古屋地区1次予選】20―5名経大高蔵/30―0名古屋大付/10―2瀬戸/10―0名東

【秋季名古屋地区2次予選】11―0名古屋市工芸/10―1東邦/7―2享栄/6―0星城

【秋季愛知県大会】7―0東邦/3―2愛知/10―1岡崎学園/12―0豊橋中央/5―0愛工大名電=優勝

【秋季東海大会】7―0津商/12―5藤枝明誠/9―6県岐阜商=優勝

【明治神宮大会】8―0明徳義塾/10―9天理/4―3健大高崎=優勝

【夏季愛知県高校野球大会】7―0名南工/7―0惟信/15―2富田/5―1栄徳/6―2中部大春日丘/4―1至学館/10―1愛知黎明/1―0愛産大工=優勝

【甲子園交流試合】4―3智弁学園