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野武士集団 伊藤忠(4)

 「伊藤忠(商事)はすぐ調子に乗る。社員が慢心しないように戒めろ。不祥事には厳罰で臨め」。7月初旬、東京・北青山の本社で開かれた経営会議で、会長CEO(最高経営責任者)の岡藤(おかふじ)正広(70)が役員に檄(げき)を飛ばした。「人間はちょっとしたことから下り坂になる。伊藤忠も明日はどうなるか分からん」。偽らざる本心だろう。

原点は不遇の高3時代

 大阪府立高津(こうづ)高校3年の時に父親をくも膜下出血で亡くし、自身は結核にかかった。「生活費の問題もあるし、大学に行くのは無理や」。絶望的な気持ちから奮起して東大に進み、会社のトップに立っただけに、弱い立場の人への配慮を欠かさなかった。

 がんと仕事の両立支援だけではない。勤務環境の厳しい土地で働く駐在員を励ますために、専務執行役員の小林文彦(63)を名代(みょうだい)として計31地域に派遣してきた。ダッカ(バングラデシュ)、カラチ(パキスタン)、ジャンビ(インドネシア)……。

 「厳しいところで1人、2人で頑張って会社に貢献しているのがおる。そういう人に目配りをし、日を当てる経営をしないといかん。エリートだけではダメや。エリートに限って問題を起こしよるし」

構造変化を読み切った

 岡藤が先導し、破竹の勢いで業界首位に立った伊藤忠の原動力は何だったのか。

 総合商社に詳しい専修大教授の…

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