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 香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で逮捕、保釈された香港紙「リンゴ日報」創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏は、同紙のインタビューに応じる形で「刑務所に入れられても声を上げ続ける」と語った。黎氏らは13日、警察が取材資料を押収したのは不当だとして提訴。政府と対決していく姿勢を鮮明にした。

 黎氏の発言を紹介する記事は13日付の朝刊1面で掲載された。黎氏は今回の逮捕について「共産党は私に打撃を加えることで他の穏健な市民を黙らせようとしたのだろうが、みな恐れずに私の逮捕に反応している」と述べ、その狙いは外れたとの認識を示した。

 自身にかけられた容疑については触れていないが、「こんなに早く逮捕されるとは思わなかった」と述べた。また、自身の逮捕が米国による香港政府高官らへの制裁発動から間もない時期だったことから、中国による報復の可能性もあると語った。香港の民主化は長い闘いになるとし、市民に「急進的な行動をとってはいけない」とも呼びかけた。

 一方、黎氏らは警察がリンゴ日報の本社を捜索し取材資料を押収したのは、裁判所が認めた権限を逸脱していると指摘。警察が資料を読むことを禁止するよう裁判所に求めた。

 一方、中国政府の出先監視機関「国家安全維持公署」は12日、黎氏らを逮捕した香港警察の対応を「断固支持する」との談話を出した。国安法に基づいて設立された同署が談話を出すのは初めて。国安法は香港当局が扱いきれない重大事案は公署が直接捜査・起訴できるとしており、黎氏らの事件が今後、中国側に移管されるとの臆測も呼んでいる。(香港=益満雄一郎)