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 築100年を超す京都大の学生寮「吉田寮」(京都市左京区)の旧棟に住む学生らに対して、京大が明け渡しを求めた訴訟で、寮を運営する吉田寮自治会が13日、早急に提訴を取り下げるよう求める声明を報道陣に発表した。退去した者も訴えられているという。

 吉田寮には「現棟」と呼ばれる旧棟と、新棟があり、計約100人が入居。問題になっている旧棟は、京都帝国大学時代の1913(大正2)年に建てられた木造2階建てで、和室約120室がある。寮費は月約2500円と格安だ。

 京大は耐震性などを理由に2019年4月、20人を相手に明け渡しを求める訴訟を京都地裁に起こした。20年3月31日にはさらに25人を追加提訴。25人を追加したのは、京大が定める「退去報告書」を提出しなかったためだとしている。

 これに対し、自治会は声明で、追加25人のうち15人はすでに京大を卒業するなどして退去しており、「提訴する必要性は一切ない」と主張。中には、京大の「退去報告書」には京大の許可なく旧棟に一切立ち入らないとの誓約が含まれているため、別の書式の「退去報告書」を提出した人もいるという。(小林正典)