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 「しね」――。

 楽天球団の公式ツイッターに、こんな「ファン」の書き込みが7月下旬にあった。成績不振の選手に向けたものだが、選手をおとしめる暴言を投稿する人を本当のファンと呼べるだろうか。

 楽天の対応は素早かった。書き込みを削除し、SNSガイドラインを改めて明記。投稿内容によっては投稿者の特定や警察への届け出を行う場合があると警告した。球団スタッフは「選手もファンの皆さんも傷ついたり、不快に思ったりしてしまうようなコメントが許される場になることは避けたい」と語る。

 テレビ番組を巡ってSNS上の誹謗(ひぼう)中傷が社会問題化。また、法務省によると、ネット上の人権侵犯事件は2019年、1985件に上り、10年に比べて約3倍に増えているという。

 コロナ禍で観客数の上限は5千人に制限され、球場外から応援するファンは多い。SNSを通じて思いを伝えたいファンもいる。しかし、選手への誹謗中傷はSNSという匿名世界での人権侵害だ。節度をもって、選手を叱咤(しった)激励するのが真のファンだと思う。(坂上武司)