【動画】コロナ禍で公演中断に追い込まれたポップサーカス=池田拓哉撮影
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 世界中からパフォーマーが集まり、特設テントで全国を巡回する「ポップサーカス」が、新型コロナウイルス禍で公演休止となったまま、宇都宮市内に「足止め」されている。公演再開のめどが立たず、同サーカスは活動継続への支援を呼びかけるクラウドファンディング(CF)を始めた。

 ポップサーカスは1996年に旗揚げした。生演奏つきでテンポのよい華麗なステージ、大型動物やバイクを使わず、人間中心でスピードとテクニックを兼ね備えたパフォーマンスが好評を博し、のべ1千万人を動員してきたという。

 サーカス側によると、かつて国内には20以上のサーカス団体があったが、業績不振などで今では数団体に減った。活動を続ける団体もコロナ禍で存続のピンチに立たされている。

 ポップサーカスは2月15日から4月12日まで宇都宮市の「道の駅うつのみや ろまんちっく村」で公演予定だったが、新型コロナの感染拡大で2月下旬にいったん休止。中国や南米、欧州などから集まった団員や家族ら約70人は、テント近くのコンテナハウスで生活している。次回の横須賀公演のめども立っていない。

 公演休止から5カ月半となる現在も、ほとんどの団員は宇都宮に残って練習を重ねている。ろまんちっく村で不定期の自主公演を開いたり、市内のホテルでジャグリングなどを披露したりして収入を得ているが、小規模なため、テントの維持にかかる費用をまかなうには到底足りないという。

 ポップサーカスは今月3日から、朝日新聞社が運営するCFサイト「A-port」で、1口3千円以上の寄付を募り始めた。返礼品はペア入場券(5千円)やレプリカ衣装(15万円)、栃木県内出張サーカス(20万円)など。30万円の寄付には「生涯無料パスポート」を用意した。16日までに約600万円が寄せられたという。

 5カ国語を操る通訳スタッフでスロバキア人のパトリシア・パシティアコバさん(41)は「みんな国には帰れないけど、サーカスを守りたい。励まし合い、演技のレベルをアップさせ、体と心のキープに努めています。ご協力をお願いします」と呼びかけている。

 問い合わせはポップサーカス(028・666・6082)。(池田拓哉)