【動画】アフリカ南東部のモーリシャス沖合で座礁した大型貨物船付近を調査=国際協力機構(JICA)提供
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 インド洋の島国モーリシャス沖で起きた長鋪(ながしき)汽船(岡山県)所有の大型貨物船の座礁事故で、二つに割れた船体の一部を沖合へ引航する作業が始まった。日本から派遣されている国際緊急援助隊が18日、オンライン会見で明らかにした。現地政府は沖合で海中投棄する方針だという。

 援助隊によると、サルベージ会社の2隻のタグボートが、分裂した貨物船の前方部分を沖合方向へ引航し始めているという。エンジン室などがある船体の後方部分は座礁したまま安定した状態だが、処分方法は明らかになっていない。

 流出した燃料油の漂着が確認されたのは海岸の南北約10キロの範囲で、地元ボランティアらによる清掃が進み、砂浜での油の回収はおおむね終了した。一方、マングローブ林では根元に黒い油が付着したままで、回収が終わる時期は見通せない。隊員の一人は「根が複雑に生えている植物のため、手作業が中心になるのではないか」と除去の難しさを表現した。サンゴなど海中の被害も分かっていないという。

 援助隊は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が捉えた周辺海域の衛星画像を現地対策本部に提供しているほか、19日にはモーリシャスの沿岸警備隊員向けに研修を開き、油流出対策の説明や油処理剤の使い方の実演などをするという。(遠藤雄司)