保護の代償「性接待」 耐えた祖母の重い告白、聴いた孫

有料会員記事戦後75年特集

伊藤智章
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 愛知県豊田市の佐藤三代(みよ)さん(26)は今年5月、岐阜県郡上市の実家に住む祖母、佐藤ハルエさん(95)あてに手紙を書いた。

 「頑張って生きてくれてありがとう」

 ハルエさんは現在の同県白川町に生まれ、1941~44年、六百余人が入植した黒川開拓団に一家で参加して旧満州に移り住んだ。敗戦直前、旧ソ連軍が侵攻。日本軍に置き去りにされた開拓団は地元民らに襲撃された。団の幹部は旧ソ連軍の部隊に保護を依頼。代償として、20歳だったハルエさんら団の娘約15人は、約1カ月にわたって「性接待」をさせられた。

「あんたら娘がどうか、頼む」

 性病やチフスで死んだ娘もいた。「汚れた満州帰りの娘」と差別されることもあり、戦後も伏せられてきた。2013年ごろから、公の場で証言を始めたうちの一人がハルエさんだった。

 「(夫が)兵隊に行かれた奥…

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