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 新型コロナウイルスの感染拡大で需要が高まっている消毒液を購入価格の2倍の価格で転売したとして、埼玉県警は20日、千葉県野田市の男性会社員(21)を国民生活安定緊急措置法違反(アルコール消毒製品の転売の禁止)の疑いで書類送検した。捜査関係者への取材でわかった。

 捜査関係者によると、男性はインターネット上の通販で計約3万円で購入した消毒用アルコール(スチール缶入り計3個、1個15キロ)をネットオークションに出品し、5~7月、東京都内の50代の男女3人に計約6万円で転売した疑いがある。サイト上では「消毒液(空き缶)」などとして販売していた。県警のサイバーパトロールで発覚した。これまでの調べに対し、「小遣い稼ぎのためだった」などと話したという。

 同法をめぐっては、7月にも愛知県警が名古屋市の無職女性を消毒液を転売したとして、同容疑で書類送検している。

 ネット経由で高値での転売が横行したことから、政府は同法の政令を改正し、3月にマスク、5月に消毒用アルコール製品の転売を罰則付きで禁止したが、加藤勝信厚生労働相は7月末、供給量の大幅増加などを理由に、マスクや消毒用アルコール製品の転売規制を近く解除する方針を表明している。

 高額転売問題に詳しい福井健策弁護士(第二東京弁護士会)は「フリマアプリなどの登場で誰もが転売ができるようになった。法規制は本来健全ではなく、対策のスピード感にも欠けるため、根本的解決にはサイト側が小売りチェーンやメーカーと連携し具体的な対策をとる必要がある」と話している。(山口啓太、吉岡資)