ゴーン前会長の私的流用10億円 日産に国税局が指摘

ゴーン前会長

中野浩至
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 日産自動車が税務申告で経費として計上したもののうち、前会長カルロス・ゴーン被告(66)の私的な費用だと東京国税局が認定して経費の計上を認めなかった金額が、2019年3月期までの8年間で計約11億5千万円に上ることがわかった。

 関係者によると、同国税局がゴーン被告の私的費用と認定したのは、14年3月期までの3年間の約1億5千万円と、その後5年間の約10億円。海外渡航に繰り返し使った社有のジェット機の費用2億数千万円や、東京やパリ、アムステルダムのマンションの家賃計約1億円のほか、出身国の大学への寄付などを会社の経費と認めなかったという。

 追徴課税は、14年3月期までの3年間分について数千万円、19年3月期までの5年間分については約2億5千万円。ゴーン被告の姉へのコンサル料は架空だったとして重加算税を課したとみられる。日産は取材に対し、「19年3月期までの調査は終了し、税務当局から更正決定通知書を受理した。通知に従い対処する予定」とコメントした。

 日産の調査では、ゴーン被告と、側近で前代表取締役のグレッグ・ケリー被告は計約350億円分の不正があると指摘。ゴーン被告は保釈中だった昨年末にレバノンに逃亡したが、同社は2月、ゴーン被告を相手取り、認定した不正の一部と調査費用を合わせた約100億円を賠償するよう求める訴訟を横浜地裁に起こした。中野浩至