【動画】紫の花畑の茅葺き屋根 住民が自ら葺き替え 京都市=福野聡子撮影
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 京都市最北端にある久多(くた)。中心部から車で約1時間、約80人が住む山あいの小さな集落です。「日本の原風景」といえば、茅葺(かやぶ)き屋根の民家。夏涼しく、風情ある住まいですが、職人の減少などで姿を消しつつあります。築200年を超す古民家が残る久多でも、トタンをかぶせた屋根がほとんどです。そんな中、昔ながらの景観を守ろうと自宅の茅葺き屋根の葺き替えに取り組む人がいます。8月初めには、久多の夏のシンボル、紫の「北山友禅菊」が満開となり、葺き替えたばかりの屋根を引き立てました。

材料の茅をためてから

 急勾配の屋根の上で葺き替えに挑戦しているのは、久多宮の町に住む常本治さん(65)。手元の茅を見ながら「これで20年持つんやからね」。全身を使ってのハードな作業です。

 自力での葺き替えは、昔から作業を頼んでいた近隣(滋賀県高島市)のベテラン職人が高齢で引退したのがきっかけ。以前は職人に泊まりがけ(食事・晩酌つき)で来て屋根を直してもらうのが習わしでしたが、今の時代、新たに業者に頼むと費用がかさむため、自力でやることに。「失敗しても、自分でまた直したらええし」。元職人から「分からんかったら、教えたるで」と言われたことも後押ししたと言います。

 4面ある屋根を2016年から東側の面、北側の面と直し、今年は梅雨前に西側の面の作業を一段落させ、南側の面に着手。「難関」である一番上の棟部分はこれからです。

 常本さんの家では、葺き替えは「20~30年おきの印象」。屋根の傷み具合だけでなく、材料である茅(久多ではススキを指す)を毎年刈りためておくのが前提で、気の遠くなる話です。

 刈るにも季節があり、「11月…

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