千葉)市川愛した井上ひさし 市内に多くの足跡
三嶋伸一
小説家で劇作家だった井上ひさしさん(1934~2010)は1967年から20年間、千葉県市川市に住み、多くの代表作を書いた。このため、多くの作品に市川が登場する。「没後10年記念 井上ひさし展」を開催中の市文学ミュージアムの担当者と、市内に残る井上さんの足跡を訪ねた。
山形県出身の井上さんは、NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」の脚本で有名になったころ、東京都内から市川市国分に引っ越した。ここで直木賞受賞作「手鎖心中」や、岸田国士戯曲賞を受けた「道元の冒険」などを次々発表した。
記念展を担当する山本夏子学芸員によると、多くの作品に登場するのが下総国分寺(同市国分)。小説「ブンとフン」の三文小説家フンはこの寺の裏に住んでいたという設定。小説「ドン松五郎の生活」の主人公の犬も近くに住み、墓は境内にあるとされた。
「作品に書かれているように…
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