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 新型コロナウイルスの重症患者の治療を助ける体外式膜型人工肺(ECMO〈エクモ〉)による国内の救命率は、8月現在70%を超え、海外に比べ高い水準を誇る。ただ、緊急事態宣言が出ていた4月には必要な患者に行き渡らない状況も起きていた。関係学会は患者の搬送手段などの態勢整備を急ぐ。(市野塊)

エクモが行き渡らなかった「第1波」 講習会で技術広める

 「第1波」に見舞われた4月の東京。都内の入院患者は一時2800人を超えていた。重症患者も増え、日本集中治療医学会など3学会のデータベースによると、4月24日には1日あたり最多となる89人(8月23日現在は28人)がエクモや人工呼吸器といった集中治療を受けていた。

 エクモは、血管から取り出した血液中の二酸化炭素を取り除き、酸素を加えて血管に戻す生命維持装置だ。新型コロナで肺の機能が落ちた重症患者を助けるために有効だ。ただ、体に2本の太い管を刺すため、出血や感染のリスクがつきまとう。ICUなどの設備だけでなく、技術と経験を持ち合わせたスタッフが必要で、適切に扱える医療機関は限られる。

 加えて、エクモがあっても稼働できないケースが「第1波」ではあった。平常時は心臓手術中などに短時間で使われることが比較的多い。新型コロナのように肺の治療で長期にわたって使用する経験を持つ医師は多くない。都内にエクモは約200台あるとされるが、実際に新型コロナの患者に使えたのはもっと少なかった。

 エクモが必要な重症患者が治療…

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