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 日本が降伏文書に署名した1945年9月2日、日本軍が進駐したベトナムは独立を宣言したが、その後のフランスとの独立戦争で、日本に帰国せずベトナム側に協力した「残留日本兵」がいた。彼らは現地で家庭を持ったが、東西冷戦を背景に日本へ送り返され、家族は離ればなれになった。終戦から75年を経たいま、平和への思いを胸にそれぞれの道を歩んでいる。

拡大する写真・図版レ・ホン・ナムさん(左奥)の家族と祖父の杉原剛さん(手前)=2017年、大阪市(ナムさん提供)

 昨年12月18日、大阪市鶴見区の福祉施設で杉原剛さん(当時98)が息を引き取った。海軍の兵士として、中国の海南島で敗戦を知った。その後、食糧調達のため船でベトナムに行く際に台風に遭い、ベトナム北部に漂着。旧宗主国のフランスに抵抗するベトナム独立同盟(ベトミン)に協力を要請されてベトナムにとどまり、第1次インドシナ戦争で弾薬の製造や民兵の訓練を担った。

 「おじいちゃんは日本人なんだよ」。ベトナム北部のタインホア省に生まれ、現在は東京のIT企業に勤めるレ・ホン・ナムさん(29)は6歳の時、父のレ・バン・ミンさんからそう告げられ、驚いた。「なぜうちに祖父がいないのか、ずっと不思議でした」

 父はよく祖父の話をした。名前…

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