[PR]

 海洋プラスチック問題について啓発しながら世界の海をまわる船「レース・フォー・ウォーター号」が大阪港に寄港し、25日に報道陣に公開された。研究者らとのセミナーなどを経て、9月3日に東京に向けて出港する。

 スイスの財団が所有する船で、航海中の海のプラスチックごみのサンプルを集めたり、水質調査をしたりしながら世界一周の航海中だ。各停泊地では子どもたち向けの環境保護教室や、海岸のごみ拾いイベントなどを開く。

 船の動力は風や太陽光といった自然エネルギー。気候変動問題についてもPRしている。風を受けるカイト(たこ)はAI(人工知能)による自動制御で、帆よりも少ない人数で制御できる利点があるという。

 2017年4月にフランスを出港し、大西洋からパナマ運河を抜けてオセアニア地域、東南アジアなどを経て日本へ。日本での活動を支援するNPO「ゼリ・ジャパン」によると、当初は東京オリンピック・パラリンピックにあわせた寄港のはずだった。開催が延期になり、コロナ禍で寄港地が変わったり、イベントが中止になったりしているが、随時調整しながら進んでいる。

 フランソワ・マーチン船長(42)はここまでの航海を振り返り「世界中どこにいっても、人がいなくても波や紫外線で小さく砕けたマイクロプラスチックはあった。海が死ぬと人間も死ぬ。これは大きな問題だ」と語った。(杉浦奈実)