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 北朝鮮の朝鮮中央通信は26日、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が出席し、党政治局拡大会議と政務局会議を25日に相次いで開いたと報じた。正恩氏は政治局拡大会議で、新型コロナウイルスの流入を防ぐ防疫態勢に「欠陥」があると指摘し、対策の強化を指示した。

 報道によると、政治局拡大会議では台風が26日から27日にかけて朝鮮半島を通過するとし、被害防止を議論した。正恩氏は「人命被害を徹底的に防いで農作物の被害を最小限に抑えることは、一瞬もおろそかにできない重大問題だ」と強調した。北朝鮮では最近の集中豪雨で農地に被害が出ており、食糧生産に危機感を募らせているとみられる。

 続いて政務局会議も開かれ、来年1月に開く最高指導機関である党大会に向け、準備委員会をつくることを決めた。

 正恩氏は最近、頻繁に党の会議を開き、その様子を報道させている。韓国統一省の高官によると、25日のように複数の会議を一日で開くのも異例だ。高官は「住民の暮らしに配慮する指導者像を広める狙いがある」と分析。南北協力事業にかかわる北朝鮮の専門家は「正恩氏のこうした『公開主義』は、手続きを経て政策を決めるという『普通の国』をアピールしている」とみる。(ソウル=神谷毅)