拡大する写真・図版26日、モーリシャス南東部の海岸近くで見つかったイルカ(現地住民提供)

[PR]

 モーリシャスの地元メディアは26日、日本企業の貨物船が座礁し、燃料油が流出した現場に近い同国南東部の海岸周辺で、イルカ17頭が死んでいるのが見つかったと報じた。現地で大量にイルカの死体が発見されるのは異例で、他に弱っている状態で発見されたイルカもいるという。

 イルカは同日朝に座礁現場から北に十数キロ離れたグランドセイブルなどの海岸周辺で発見され、午後4時半時点で少なくとも17頭の死亡が確認された。複数のイルカの口元に油が付いていたとの情報も出ている。現地の専門機関が死亡理由の原因を分析している。

 国際環境NGOグリーンピース・アフリカは「生物多様性で知られるモーリシャスと国民にとって、憂慮すべき深い悲しみの日だ」との声明を出し、現地政府に対して、油流出との関係を調査し、即時に結果を公開するよう求めた。

 座礁した貨物船のタンクから燃料用の重油が流出したのは8月6日。国連の分析によると、サンゴ礁やマングローブ林が広がる一帯に流れ着き、同国南東部の海岸線約30キロが影響を受けた恐れがあるという。

 日本から派遣されている国際緊急援助隊は25日、座礁現場周辺のサンゴ礁が事故によって影響を受けていると指摘。周辺には貴重な小魚や野鳥も生息しており、地元の環境団体は「一帯の回復に30年前後はかかるだろう」と話している。(ヨハネスブルク=石原孝)