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28日昼過ぎに流れた安倍晋三首相の突然の辞任表明のニュースは、北海道内でも驚きを持って受け止められた。

 

 昨年まで道知事を4期務めた高橋はるみ参院議員は「首相は北海道の恩人」と評す。2008年の北海道洞爺湖サミットの誘致に際して、前年に名乗りを上げた複数の都市から洞爺湖地域を選んだのが安倍首相だったからだ。「北海道が世界から注目され、インバウンドの大きな流れができた」と振り返る。

 鈴木直道知事は「新型コロナウイルス対策の陣頭指揮を執られている中、辞意を表明されたことに、ただただ驚いている。体調回復に努めていただきたいと思う」とコメントを出した。

 昨年7月の参院選で安倍晋三首相の演説中にヤジを飛ばして道警の警察官に排除された人たちは、どう受け止めたのか。

 札幌市のソーシャルワーカーの男性(32)は「あまりに突然の幕切れで、正直拍子抜けしてしまった」と話した。あのとき、男性は「安倍やめろ」と叫んだ。男性は生活困窮者を支援するNPOで無職の人や障害者らの相談に乗ってきた。弱い立場の人への対策を安倍政権が軽視していると感じ、怒りの声を直接ぶつけようとヤジを飛ばした。

 「安倍政権が続けば、さらに格差が拡大していた。早めに辞めてくれたのはよかった」とは思う。ただ、「病気という個人的事情での辞任で、忖度(そんたく)政治やもの言えない風潮の蔓延(まんえん)など、安倍政権の負の側面が検証されないまま、今後も『安倍的な政治』が続くおそれがある」と懸念する。

 同じ場所で「増税反対」とヤジを飛ばした労働組合職員の桃井希生さん(25)=札幌市=は、複雑な思いで受けとめた。「辞めたのは病気のせいで、国民から信頼を失ったからじゃないと言い訳ができる。ずるくてひきょうな辞め方だ」。所属する労組には、消費増税やコロナ禍で仕事を失ったり、生活が苦しくなったりした人が相談に訪れる。「次の首相には、そういう人たちにも思いをはせることができる、せめて、うそをつかない人になってほしい」(斎藤徹)

【動画】辞意を表明した安倍晋三首相。歴代最長の7年8カ月の政権を振り返る