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 ロシア極東のネットメディア「サハリン・インフォ」が28日、北方領土の色丹島北部にある斜古丹(ロシア名・マロクリリスク)湾で、水産加工場が出す廃棄物の投棄により海洋汚染が起きていると報じた。

拡大する写真・図版斜古丹湾の海面に浮かぶ水産加工場からと見られる廃棄物=色丹島、サハリン・インフォ提供

 報道によると、サハリン・インフォの協力者が3カ月前に同島を訪れたところ、水産加工場「オストロブノイ」が投棄したと見られる死んだ魚の脂の層が海を覆い、沿岸一帯を汚染していた。悪臭も斜古丹の村全体に漂っていた。海ではサケやカレイが死ぬなどの被害もあり、以前は住民の間で盛んだった釣りも行われなくなったという。

拡大する写真・図版斜古丹湾に投棄された水産加工場からと見られる廃棄物=色丹島、サハリン・インフォ提供

 住民から苦情が行政や検察に出ているが、投棄は続いているという。サハリン・インフォは、「オストロブノイは地域を支える企業なので、行政などは問題に触れたくない」と見ている。

 オストロブノイは、施設の老朽化や企業幹部の汚職などで一時、倒産寸前の状態に陥った。今はサハリン州などの支援を受けつつ、年間15万トンの生産を目指して再建への取り組みが続いている。(大野正美)

拡大する写真・図版斜古丹湾の岸で整備が進む「オストロブノイ」の新加工場=色丹島、サハリン・インフォ提供