孫のためのプール、豪雨から10人救う とっさの好判断

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中村建太
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 2年前の西日本豪雨の際、岡山県倉敷市真備町では多くの住宅が2階の高さまで浸水した。避難しようとしたとき、近所の人々が助けを求めていることに気付いた住民の中西二三夫さん(66)。とっさの判断で救助道具にしたのは、自宅にあった子ども用プールだった。

 2018年7月7日午前2時ごろ。中西さんの住む真備町尾崎の一帯は、2階にいても腰がつかるほど浸水していた。「これはおえん(どうしようもない)」。自宅にいた妻と飼い犬3匹を連れ、避難しようと決めた。

 だがどうやって逃げるか。ふと頭に浮かんだのが、押し入れにあるはずの子ども用の円形ビニールプール(直径約1メートル)。離れて暮らす孫のために買っていたものだ。

 泥水に浮いたプールに犬3匹…

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