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【答える人】高橋慶一さん 東京都立駒込病院外科部長(文京区)

 80代男性。内視鏡検査で大腸最奥部に1・5センチの腫瘍(しゅよう)が見つかりました。同じ病院で8年前も検査を受け、当時も映っているが、それほど大きくなっておらず、良性のようです。腸の壁が薄い場所で摘出は難しく経過観察となっていますが、このままでよいでしょうか。(東京都・H)

 Q 大腸内視鏡検査で見つかる腫瘍はどういったものが考えられますか。

 A 腺腫という良性腫瘍(しゅよう)と悪性腫瘍(がん)が考えられます。どちらになるかは大腸内視鏡検査で見た腫瘍の外観、表面の状態や硬さなどである程度分かりますが、採取した組織を病理検査して確定します。

 Q 良性腫瘍なら経過観察でいいのですか。

 A 大きさが3ミリ程度なら経過を観察して大きくなった場合に切除を考えます。ただ1センチを超えてくると一部ががん化することがあります。内視鏡を使って、腫瘍を持ち上げるようにして切除することができます。良性の場合、きれいに取れば再発しません。

 Q 悪性の場合は。

 A 切除が必要になります。がんが粘膜にとどまる腫瘍は内視鏡切除でなおります。粘膜下層に1ミリより深く浸潤している場合は腸の外側のリンパ節に転移する危険性が10%ほどあり、リンパ節を含めた切除が必要です。

 Q 大腸最奥部は切除が難しいのですか。

 A 大腸最奥部は盲腸ですが、肛門(こうもん)から1・5mほどです。内視鏡を専門に扱う施設なら内視鏡で十分切除できます。困難な場合は腹腔(ふくくう)鏡や開腹で外科的に切除することになります。

 Q 切除したほうがいいのですか。

 A 質問者の場合1・5センチの大きさがあるので、がんの可能性も考慮して体力に問題がなく他に重い病気がなければ当院では切除を勧めます。ただ良性腫瘍が必ずがん化するわけではありません。治療方針の決定は検査に加えて年齢や本人の意向も踏まえることが大事です。

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