バンコク伊勢丹、28年の歴史に幕 競争激化で

バンコク=貝瀬秋彦
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 タイの首都バンコクの中心部にある「バンコク伊勢丹」が8月31日夜、28年間におよぶ営業を終えて閉店した。平日にもかかわらず大勢のタイ人や在留邦人らが訪れ、長年親しんだ百貨店の閉店を惜しんだ。

 バンコク伊勢丹は1992年に開業。質の高い商品でタイの富裕層や在留邦人らに人気があったが、近年は新たな大型ショッピングモールなどが次々に誕生して競争が激化。入居している大型商業施設との「賃貸契約の満了」を機に閉店を決めた。

 開業直後から通っていたというタイ人の女性(67)は、夫とともに店をバックに記念写真を撮った。「いつも日本の食材などを買いに来ていた。なくなるのは寂しいですね」。子どものころから、親に連れられて来ていたという女性会社員(24)は「思い出がたくさんあるので残念です。でも、状況はどんどん変化しているので、閉店も理解はできる」と話した。

 閉店にあたって店の前でセレモニーが開かれ、閉店時にいた買い物客には記念のパンが配られた。(バンコク=貝瀬秋彦)

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