ポル・ポト政権下で虐殺や拷問監督 元収容所長が死去 

ハノイ=宋光祐
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 1970年代に約170万人の犠牲者を出したカンボジアの旧ポル・ポト政権下で、人道に対する罪などを犯したとして服役していたカン・ケク・イウ元政治犯収容所長が2日、プノンペンの病院で死去した。77歳だった。元幹部の罪を裁くカンボジア特別法廷の報道官が明らかにした。

 イウ受刑者は、プノンペンにあった「S21」と呼ばれる政治犯収容所の責任者で、1万人以上の虐殺や拷問を監督したとされる。99年に政府によって身柄を拘束され、2012年に特別法廷で最高刑の終身刑が確定した。

 カンボジアでは故ポル・ポト元首相が率いる政権が75年に実権を握り、極端な共産主義政策のもと、都市住民らを農村に強制移住させ、強制労働や拷問、虐殺を繰り返した。政権が崩壊する79年までに、病気や餓死を含め人口の2~3割にあたる約170万人が犠牲になったとされる。

 「S21」の跡地には現在、収容所の建物をそのまま使ったツールスレン虐殺博物館が立っている。(ハノイ=宋光祐)