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 栃木県小山市の渡良瀬遊水地の人工巣塔で5月30日(推定)に生まれたコウノトリのヒナ2羽に「特別住民票」が交付された。渡良瀬遊水地に面する4県の4市2町が連名で出し、「渡良瀬遊水地のコウノトリ」としてPRしていく。

 4市2町は栃木県小山市と栃木市、野木町、茨城県古河市、埼玉県加須市、群馬県板倉町。小山市の浅野正富市長は「コウノトリは小山市のものというより、渡良瀬遊水地全体の価値を示すものだ。6市町連名での発行を呼びかけ、ご賛同をいただいた」と説明した。

 特別住民票はオスの「わたる」とメスの「ゆう」に交付した。住民票には写真と装着された足輪の色、個体識別番号が表記された。

 小山市はヒナの親鳥についても、2018年にオスの「ひかる」(4歳)、20年にメスの「歌」(2歳)にそれぞれ特別住民票を交付し、特別婚姻届を発行している。

 ヒナの命名については周辺市町から「小山だけのコウノトリなのか」「うちにもエサを食べに来ている」などと異議の声も漏れていた。それでも小山市は独自に名前を募集し、命名をしていた。当時の大久保寿夫市長は「コウノトリは小山の宝。都市間競争はある」と語っていた。

 7月の市長選で浅野新市長が誕生し、コウノトリを取り巻く環境も少し変化した。市渡良瀬遊水地ラムサール推進課は「生まれた場所は小山だが、エサをとりにいったり、飛び回ったりするのは遊水地全体のこと。今回、浅野市長の判断で6市町連名とすることになった」としている。(根岸敦生