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 安倍晋三首相の辞任により、次の首相を決める場になる自民党総裁選。その半世紀あまり前の実情について、故・三木武夫元首相による回想を、長年の秘書だった岩野美代治氏(86)がメモに残していた。現在とは異なり、かつての総裁選は半ば公然と多額のカネが飛び交った。「クリーン」で知られた三木氏が、その一端を生々しく語っており、この秋に出版される書籍「三木武夫秘書備忘録」に収録される。

拡大する写真・図版1984年4月21日、三木武夫元首相が「田中はこんな大きなダンボール箱に入れて金を持って来た」と述べた、とある。「田中」というのは、池田勇人氏の後任の首相となる佐藤栄作氏の派閥にいた田中角栄氏を指す=岩野美代治氏のメモ

 1984年4月21日付の岩野氏のメモによると、三木氏は自身が党政調会長だった1964年7月の総裁選を振り返り、「田中(角栄氏)はこんな大きな段ボール箱に入れてカネを持ってきた」と語ったとされる。

 このときの総裁選は、3期目を目指す現職首相の池田勇人氏に、佐藤栄作氏らが挑む構図で、熾烈な多数派工作が行われた。

 田中氏は当時、佐藤派の有力議員だった。岩野氏が「先生は金で動かれる政治家でないことを田中も佐藤も分からなかったんですかね」とたずねると、三木氏は「政治に金がかかるから大きな金を積めば誰でも変わると思ったんだろう」と応じたという。

 このとき3選を果たした池田首相は間もなく病気で入院し、10月、東京五輪の閉会式の翌日に退陣の意思を表明。岩野氏の85年2月23日付のメモでは、そのとき党幹事長だった三木氏と池田氏のやりとりが振り返られている。

 「池田と僕(三木氏)との二人…

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