第3回常識を壊す場所 「こちとら、ショーホールじゃない」
近藤康太郎
ライブハウスよ!③
「ライブハウスは文化の担い手」だという。だから公的に助成するべきだ、と。文化は「不急かもしれないけれど、不要ではない」と朝日新聞も書いている。
ぬるい、とわたしは思うのだ。
文化は不要だ。不要でもいい。社会や国家のためになど、ならない。世間は知らず、ただ一人の〈このわたし〉にだけ響く。そういう表現しか、少なくともわたしには用がない。だからこそ地下の小さなライブハウスに、何十年も通いつめてきたのだった。
ザ・クレイジーSKBを聴いてなお、「これも不要ではない」と書ける新聞など、ないと思う。
ハードコアパンクからアニソ…
【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら