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 安倍晋三首相の後任を決める自民党総裁選(8日告示、14日投開票)で、秋田県を除く46都道府県連が、党員・党友を対象にした予備選を行う見通しであることが、朝日新聞の調べでわかった。正式な党員投票を行わず、地方票の配分を減らした党執行部の判断の妥当性が問われそうだ。

 朝日新聞の調べでは、4日時点で、予備選実施を決めたのは44都道府県連。三重、香川両県連も実施の方向で調整している。

 各都道府県に割り当てられた3票の配分については、東京、神奈川、千葉、埼玉、和歌山、沖縄の6都県連が、もっとも多く得票した候補者に3票すべてを投じる「総取り方式」を採用。総裁選を優勢に進める菅義偉官房長官の選挙区がある神奈川も総取り方式だ。

 31府県連は、得票率に応じて各候補者に割り振る「ドント方式」で決める見通しだ。

 これに対し、菅氏の出身地・秋田の県連は4日の常任総務会で、予備選を実施しないことを決めた。県連幹部は「秋田県の誇りとして、総裁になっていただきたい」として、3票すべてを菅氏に投じる方針だ。

 総裁選は通常、国会議員票(394票)と、それと同数の党員・党友による地方票で決める。しかし、党執行部は「政治の空白は一刻も許されない」(二階俊博幹事長)として、党員投票を省き、地方票を141票に減らす簡易型を提案。若手議員らから反対の声が上がるなか、押し切った経緯がある。党内には、地方で人気が根強い石破茂元幹事長の勝機を摘んだ「石破潰し」だとの不満がくすぶっている。

 このため党執行部は、各都道府県連に、予備選挙の実施など党員の意見集約に努めるよう要請。結果、46都道府県連が、党員らが投票する予備選挙を選んだ。

 一方、自民党はこの日、総裁選管理委員会(委員長・野田毅元自治相)を開き、討論会などの日程を決めた。告示日の8日に共同会見、9日に党青年局・女性局主催の討論会、12日に日本記者クラブ主催の討論会を行う。総裁選で恒例の街頭演説は、新型コロナウイルスの感染拡大などを理由に見送ることになった。

 また、公明党の斉藤鉄夫幹事長は4日の会見で、新総裁が選出された翌15日に、新たに連立政権合意を結ぶ方針を示した。

予備選を受けた都道府県連代表票の配分方法

【総取り方式】

(最多得票者に3票すべてを投じる)

 埼玉、千葉、神奈川、東京、和歌山、沖縄

【ドント方式】

(得票数に応じて3票を配分し、投じる)

 青森、岩手、宮城、山形、茨城、栃木、群馬、山梨、富山、石川、長野、岐阜、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、鳥取、島根、岡山、広島、徳島、愛媛、高知、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島

【その他】

 奈良(最多得票者に2票、次点に1票)

【未定】

 北海道、福島、新潟、福井、三重、滋賀、山口、香川

《予備選実施せず》

 秋田