中国との国交樹立に反発、住民投票へ ソロモン諸島の州

シドニー=小暮哲夫
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 太平洋の島国ソロモン諸島で、人口最多のマライタ州が「中央政府が人々の声を聞かずに中国と国交を結んだ」として、独立の是非を問う住民投票を今月実施すると発表した。ソロモンは昨年9月に台湾と断交し、中国と国交を樹立したばかり。同州はこの決定に批判的な立場を取り続けており、「中国との国交を選んだ国の一員であるべきなのかを問う」としている。

 マライタ州のダニエル・スイダニ州首相は1日と3日に声明を発表。「中央政府による中国(との関係)を受け入れるようにとの圧力が続いている。マライタの人々が、独断的な指導者がいる国の一部でいたいかどうかを判断する時だ」「政権は国民を守る代わりに、違う国の利益に奉仕しようとしている」と訴えている。

 中国との国交樹立を認めないのは、人権や自由を重視する立場からだと説明。ただ、投票日などの詳細は明らかにしていない。

 人口が約69万人(政府推計)のソロモンで、中部に位置する同州は約16万人の人口を抱える。6月には、台湾から州として独自にコメやせっけん、マスクなどの支援を受け入れ、議論を呼んでいた。

 1978年に英国から独立したソロモンは、83年から台湾との外交関係を維持してきたが、昨年9月に中国と国交を樹立。背景には中国によるインフラ整備への期待がある。中国は2023年にソロモンで開催される太平洋諸国のスポーツ大会に向けた屋外スタジアムの建設支援を約束している。(シドニー=小暮哲夫