【動画】台風10号の接近で、荒れる奄美大島と屋久島=マリンスポーツ奄美提供、武田剛撮影
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 九州に接近している台風10号の影響で、気象庁は6日夜から7日未明にかけて福岡、山口、愛媛など広範囲で記録的な高潮となる可能性があるとして警戒を呼びかけている。

 気象庁は6日午前、記録的な高潮への注意を呼びかける地域を発表。鹿児島県の種子島・屋久島や鹿児島湾に加え、福岡県と山口県に挟まれた周防灘と、愛媛県の佐田岬半島などにも注意を呼びかけた。台風の勢力が強いため、特定の地域を挙げた異例の注意喚起となったという。

 高潮は強い低気圧によって波が高くなると同時に海面の水位が上昇し、浸水被害を引き起こす現象。台風接近の時間帯と、各地の満潮時刻が重なる6日午後8時ごろ~7日未明に厳重な警戒が必要になる。

 九州大学の山城賢准教授(海岸工学)によると、豊後水道から周防灘にかけては台風の接近に伴い、台風を回り込む南~南東の風が吹き、水位が上昇するという。

 1999年9月の台風18号では、高潮で山口県宇部市の山口宇部空港沖のコンクリートブロックが損壊。空港が冠水して滑走路が使えなくなった。この時の台風18号は周防灘を直撃していた。山城准教授は「今回、九州の西側を北上しながら周防灘で高潮を引き起こすほどの強風は異例だ」と指摘する。

 九州大学の橋本典明教授(沿岸防災)は「高潮が一度堤防を越えれば水の深さが一気に増す。高波で乗用車が横転する恐れもあり、暴風が吹き始めてからの避難は危険を伴う。明るい時間に高い場所にある頑丈な建物に避難してほしい」と呼びかける。(竹野内崇宏)