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スポーツのミカタ

 7月5日に津市で行われたフェンシング男女の学校対抗戦。新型コロナウイルス対策で無観客となり、がらんとした空間にせめぎ合う剣の音だけが響いていた。

新型コロナウイルスの影響で高校総体など多くの大会が中止となるなか、各地で代替大会が開かれている。どんな思いで競技に臨んでいるのか。高校生アスリートのひと夏を追った。

 高校スポーツ最後の姿を家族に見せてあげたい。

 いつもの年なら、かなえられることが今年は難しかった。多くの高校総体の代替大会が開催と引き換えに無観客を選んだ。

 保護者から観戦の要望は根強い。

 高校生活最後の試合は、小さい時から送迎やサポートをしてきた親にとっても特別な舞台。無観客となった愛知県のハンドボール会場では、体育館入り口のガラス越しに運営スタッフへ向かって「お願い。ちょっとだけ試合を見せて」と手を合わせる保護者がいた。

 現場も工夫していたようだ。

 三重県高体連フェンシング専門部委員長の松本優さん(30)は「無観客の代わりに選手のプレー動画をスマホやタブレットで撮影し、後で記念としてプレゼントするケースもありました。大切な思い出ですからね」。(土井良典)