拡大する写真・図版「ばあやん」の家があった場所の近くの小谷鳥漁港で花を投げ入れる湊咲來さん(中央)ら=2020年3月11日、岩手県山田町

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 8歳になる娘が満面の笑みで学校から帰ってきた。

 「虹があったの。あれ、ばあやんかな」

 祖母との「約束」は中ぶらりんのまま。そんな私を気づかってくれているのかしら――。湊(みなと)尚子さん(33)は胸がいっぱいになった。

 あれから9年半になる。2011年3月10日、岩手県宮古市に住む尚子さんは隣町の山田町船越にある祖父母宅を訪れた。前日に三陸沖でやや強い地震があり、津波注意報が出ていた。

 「でかい地震がきたら何もいらないから、高い所に逃げてね」。75歳になる祖母の山崎チヨさんにそう伝えると、「おめえさんも気をつけなさいよ」とかえしてくれた。「絶対だからね」。尚子さんは念を押した。

拡大する写真・図版山崎チヨさん=湊尚子さん提供

 東日本大震災の後、避難所を捜…

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