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 コロナ禍で、大学生アスリートの抑うつ傾向と無気力感が強まっている――。研究者が全国の大学生を対象に行った調査から、そんな傾向をうかがわせる結果が明らかになった。一方、あるラグビー部の取り組みが、心の健康を維持するヒントになりそうだという。(稲野慎)

「アスリートとしてのアイデンティティーに危機」

 調査したのは九州産業大(福岡市)の萩原悟一准教授(スポーツマネジメント)。鹿屋体育大で勤務していた今年4~5月、関東と関西、九州の計6大学の水泳や陸上など6競技482人の大学生アスリートを対象に、無気力感と抑うつ傾向を調べるためのオンラインのアンケートを実施。大会中止が相次ぎ、目標が見いだせないアスリートの心の状態を探る狙いという。

 無気力感について「スポーツをすることの意味・目的を見いだせない」など三つの質問を設定。抑うつにも「次々とよくないことを考えてしまう」などの3問に答えてもらった。

 各質問には「全くない」から「とてもよくある」までの頻度別の五つの選択肢を用意。「とてもよくある」を選べば5点、「全くない」は1点などとし、合計点が高いほど心の状態が悪化していることを示す設定にした。最も悪いと15点になる。2014年にも全国の約1500人に同様の調査を実施済みで、今回と比較した。

 その結果、今回の無気力感の平均スコアは9・70点で、14年の結果(7・51点)を2・19点上回った。抑うつも11・71点で、14年(8・25点)から3・46点上昇。無気力感も抑うつも悪化したことが示唆されたという。

 萩原准教授は「コロナ禍で心の健康の維持が難しい中、大会中止などによる目標の喪失も加わっている。アスリートとして長年積み上げてきたアイデンティティーの危機に陥っていることも考えられる」と分析している。

ある大学ラグビー部の取り組みにヒント

 目標の大会が開かれず、アスリートのメンタルコントロールが難しいコロナ禍の今年。立命館大ラグビー部(滋賀県)が活用する「ノート」に、心の健康を保つヒントがあるという。

 萩原准教授によると、同部では…

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