有吉正徳
名馬ディープインパクトが昨年7月に死んで1年が過ぎた。その影響力は衰えるどころか死後も健在だ。国内では今年、息子のコントレイルが無敗のまま皐月賞、日本ダービーの2冠を制覇。10月の菊花賞で3冠を目指す。欧州では娘のファンシーブルーがGⅠ2連勝を果たした。ディープインパクトの名声は海外でも高まっている。
ディープインパクトの「一周忌」に当たる7月30日、英国南部にあるグッドウッド競馬場では、GⅠレースのナッソーステークスが行われた。
7頭の強豪牝馬(ひんば)が集まったレースを制したのはディープインパクトの娘ファンシーブルー(3歳)だった。父の命日に贈る1勝。これで5戦4勝。5日のフランス・オークスに次ぐGⅠレース2連勝となった。
ファンシーブルーは2017年2月にアイルランドで生まれた。現地の生産者が母馬のチェンチコヴァを日本に送り込み、16年春にディープインパクトと交配。受胎を確認した後、帰国させて出産にいたった。チェンチコヴァは兄に英国ダービー優勝馬を持つ。
とっておきの血統馬を日本まで輸送したり、当時3千万円だった種付け料を支払ったりすることを考えると、生産者にとってはかなりの負担だ。それほどまでの手間をかけても、ディープインパクトの遺伝子を熱望したということだ。
ダービーやオークスなど3歳馬…
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