大坂なおみと7枚のマスク 勝つたびに世界へ届けた決意

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ニューヨーク=藤原学思
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 テニスの全米オープンで12日(日本時間13日)、2年ぶりの優勝を果たした大坂なおみ選手は、大会を通じて人種差別への抗議を続けた。米国で黒人が警察官らの行為によって命を落とす事件が相次ぐなか、犠牲者の名前が記されたマスクを7枚持参し、試合ごとに1枚ずつ、披露してきた。

 12日夕、米ニューヨークの無観客の試合会場。大坂選手は、黒地に白の文字で「TAMIR RICE」と書かれたマスクを着けて登場した。

 タミル・ライスさんは2014年11月、オハイオ州の公園でおもちゃの銃で遊んでいたところ通報された、当時12歳の黒人少年。警官は、現場に到着後すぐに発砲。ライスさんは翌日に死亡が確認され、警官は不起訴になった。

 母親は電話取材に「息子を覚えてくれていて、ありがとうと言いたい」と語る。「この世界には、なおみのような人がもっと必要だと思う」

 大坂選手が、黒人の犠牲者の…

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