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 北海道内を運航する日本航空系の旅客機内で12日、マスクの着用を拒んだ男性乗客が、離陸前の機内から降りるよう機長から指示されていたことが、運航会社の北海道エアシステム(HAC)への取材で分かった。降ろされた男性乗客も朝日新聞の取材に応じ、マスクを着けなかった理由などを語った。

 機内でのマスク着用をめぐっては、格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーション機でも今月7日、マスクを着けず大声で騒ぐなどした男性客について、航空法の安全阻害行為にあたると判断。新潟空港に臨時着陸して降ろしていた。

 HACによると、問題が起きたのは12日午後0時20分ごろ。奥尻島の奥尻空港で、離陸を前にしていた函館行きの日航2890便(サーブ340B型、計36席)の機内で、乗客の男性1人がマスクを着けていなかったため、客室乗務員は着けるよう求めた。しかし男性は応じず、マスクを着けない理由を客室乗務員が尋ねたところ「答えたくない」と話したという。

 機長は、男性が客室乗務員の質問に答えなかったことから、安全な運航に支障をきたす恐れがあると判断。航空法に基づき、飛行機を降りるよう指示した。機内には当時、男性のほかに20人の客が乗っていた。出発は定刻より約30分遅れたという。

 降ろされた男性も12日夜、朝日新聞の電話取材に応じた。

 男性の説明では、男性は33歳の会社員で福岡市在住。観光のため奥尻島を訪れていたという。以前、マスクを着けた際にじんましんが出るなど体調不良になったことがあり、今回もマスクを着けなかったという。

 客室乗務員とのやり取りについては、HAC側との同様の説明をしている。マスクを着けない理由を答えなかったことについては、「持病のことを公の場で言いたくなかった」と話している。(金子和史)