[PR]

 フランスに本拠を置くロケット打ち上げ企業「アリアンスペース」は、放送や通信の事業者向けの人工衛星を打ち上げる「商業打ち上げ」で世界首位を誇る。強大な宇宙産業基盤を背景に持つ米国のベンチャー企業の登場などで戦いが熱を帯びる中、「競争力の維持には日欧の協力の道もある」と語るアリアン東京事務所の高松聖司代表に、その真意を聞いた。

 ――アリアン社はどんな企業ですか。

 「設立は1980年。欧州が独立国であり続けるためには独自の宇宙への輸送機を持たなければいけないという考えのもと、ロケットの打ち上げ能力を維持する目的でフランスが中心となって欧州12カ国が参加してできた企業だ。現在は、大型ロケット・アリアン5を中心に、中型のソユーズ、小型のベガをあわせた3機を運用し、世界各国の通信衛星、気象衛星、測位衛星などを打ち上げる」

 「欧州は『官需』の件数が少なく、民間や他国の打ち上げに商機を見いだし商業打ち上げビジネスを展開してきた。全世界で年間20機ほどと言われる商業打ち上げの約半分をアリアン社が占める。過去の日本の商業衛星の約74%はアリアン社が打ち上げたものだ」

 ――商業衛星の現在の市場の状況は変化が激しいようです。

 「大混乱の時代だ。日本、米国、ロシア、中国、インドなどがライバルだ。米国では(電気自動車テスラのイーロン・マスク氏の)スペースXや(アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏の)ブルーオリジンなどのベンチャー企業が急成長している。創業者の潤沢な資金と米国の宇宙産業の豊富な人材や知見の蓄積が背景にある。米国には商業衛星の全世界の年間需要を超える、年20~30機という豊富な官需がある。日本や欧州とは土壌が違う」

 「中国は今のところ、我々の市場に参入できていない。だが、コスト面では我々と勝負にならないほど安い。非常に強い競争相手になると危惧している」

 ――スペースXのロケット「フ…

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

この記事は有料会員記事有料会員記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。