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 自民党総裁選に立候補した3氏への支持をめぐり、連日「派閥」の動きが報じられています。辞書を引くと、英語で派閥はファクション(faction)という単語が出てきますが、海外にも日本と同じように派閥があるのでしょうか。専門家に聞くと、派閥のあり方には政治や選挙の仕組みが深く関わっていることが分かりました。

政治理念の違いで集うアメリカ

 まずは、アメリカの事情を知るべく、津田塾大学学芸学部国際関係学科の西川賢教授(アメリカ政治・比較政治学)に話を聞きました。

――アメリカにも派閥はあるのですか。

 日本の政治の文脈で使われる「派閥」に対応するものは、アメリカにはありません。政治制度がそもそも全然違うからです。アメリカの話の前に、日本の話をしますね。

 日本は、議院内閣制の国です。議会が多数決で内閣総理大臣を決めます。つまりこの制度のもとでは、議会で多数派を取り、団結して意見を通すことが重要になります。そこで、党員の足並みをそろえるためのルールが厳しく決められています。日本の政党には「党議拘束」というものがあり、議会での採決に際して、議員は所属政党の決議に従って投票するように縛られます。もし、採決で党の意見に逆らって投票した場合、党から除名されたり、選挙で党の公認を受けられなかったりという厳しい処罰が科されることもあります。

 このように党全体には規律があり一枚岩になっているのですが、党内部では様々な利権、例えばポジションをめぐる争いや駆け引きが生まれます。政府や党の中には色々なポジションがありますね。大臣だったり、自民党なら党三役といわれる幹事長、総務会長、政務調査会長だったり、さまざまなポストなどの利権が、少しでも自分たちに多く配分されるように、派閥は団結して行動します。今まさに自民党総裁選で行われているように、総裁選で味方をするから、首尾良く総理大臣になった暁には自分らの派閥に少しでもよいポジションを配分してくれ、というような論理や計算が働くわけです。

 こうした、党内での利権配分を目的とする派閥は、アメリカにはありません。

――では、アメリカの政治グループなどはどうなっているのでしょう?

 アメリカは連邦制をとっている…

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