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 米ユナイテッド航空は14日、新型コロナウイルスの影響によるリストラの一環で、成田空港にある国内唯一の客室乗務員の拠点を10月1日付で閉鎖する方針を明らかにした。労働組合によると、この拠点に所属する客室乗務員約350人のうち、日本人155人を含む約270人が失職する可能性があるという。

 ユナイテッドの客室乗務員らでつくる客室乗務員組合(AFA)第38成田支部によると、会社側から6月に、米国以外の4拠点のうち成田・香港・フランクフルトの3拠点を閉鎖すると通告があった。労使交渉で見直しを求めたが決裂し、調停を申し立てているという。会社側は、希望者は米国の拠点で引き続き働けるとしているが、労組によると、永住権がないなどで移り住めない人は事実上の解雇となるという。

 これまでにユナイテッド航空は、米国内の従業員の45%にあたる3万6千人を10月以降に削減する可能性を明らかにしていた。同社は取材に「新型コロナの経済的打撃の大きさは、過去経験したことのない規模。歴史的ともいえる航空需要の激減に、危機を生き残るため厳しい判断を継続せざるを得ない。そのような取り組みの一環として、3カ所の拠点を閉鎖する決断をした。所属する客室乗務員は、空きがあれば他の拠点に移行できる可能性がある」などとコメントしている。

 成田の拠点で20年以上にわたって客室乗務員として働いてきた男性(53)は、引き続き米国で働くために永住権取得を申請しているが、めどは立っていない。急な拠点閉鎖の通告に驚いたといい、「9・11(米同時多発テロ)やリーマン・ショックの時も共に頑張ってきた社員を、会社が簡単に離職させることに不信感はある」と話した。(吉田貴司)

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