拡大する写真・図版菊池恵楓園が入所者に一律に提出させていた「解剖願」〈右〉(調査報告書から抜粋、菊池恵楓園提供)

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 国立ハンセン病療養所菊池恵楓園(きくちけいふうえん)(熊本県合志(こうし)市)で前身時代を含む1911~65年に死亡した入所者のうち、少なくとも389人の遺体が解剖されていたことが、園の調査でわかった。36~58年には入所時などに一律に「解剖願」(同意書)を取っていたことも判明。解剖された人の名簿は見つかっておらず、報告書は「人権を軽視していたとのそしりは免れない」と結論づけている。

 熊本医科大(現・熊本大医学部)が昭和初期、園の前身の九州療養所の入所者の遺体43体を解剖し、うち20体を骨格標本にしていたことが、2013年に発覚。熊本大と菊池恵楓園入所者自治会が翌年、園に調査を依頼していた。

 今月まとまった報告書によると、1911(明治44)~65(昭和40)年に死亡した入所者約2400人のうち、少なくとも園が291体、熊本医科大・熊本大医学部が98体を解剖していた。いずれも入所者ごとに園がまとめた「身分帳」などの記録で身元を特定。解剖記録はあるが身元を特定できなかった分を含むと479体に上る。うち5体は新生児や死産児だった。

 報告書は、開所当時の河村正之所長ら園内の医師2人が解剖に関わり、骨格標本作製についても知り得る立場にあったと指摘。36~58年、医学研究を名目に入所時などに解剖同意書を提出させていたことも明らかにした。解剖された人の一覧名簿はなく、解剖記録もメモ書き程度のものしか残っていなかったという。

 園は今月9日に入所者自治会に…

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