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 6年のブランクを経てリングに戻る35歳のプロボクサーがいる。日本バンタム級元王者の大場浩平だ。引退後はごみ収集などの仕事に就き、家族のために働いてきたが、ボクシングへの思いを断ち切れなかった。

拡大する写真・図版サンドバッグを打つ大場浩平=2020年8月13日午後8時18分、神戸市垂水区、河野光汰撮影

 8月、熱気でむせ返るサンライズジム(神戸市)に、大粒の汗を流しミット打ちをする大場がいた。表情は明るい。「リングに戻ってこられましたから」

 2002年に17歳でプロデビューし、6年後にバンタム級王者になった。計7度の防衛に成功し「天才」とも呼ばれたが、14年4月に挑んだ国際ボクシング連盟(IBF)バンタム級挑戦者決定戦でTKO負けした。白内障の悪化もあり、この年9月に29歳で引退した。戦績は40戦36勝14KO3敗1分けだった。

 すでに結婚し、一児の父となっていた。故郷の名古屋に戻り、新たな仕事を探した。警備員、ごみ収集業、運送業……。必死に働いた。引退から1年以上がたった頃のこと。仕事の帰り道、路上でシャドーボクシングをしている自分がいた。縁を切ったつもりだったが、気づかされた。「ボクシングは自分には麻薬のようなもの。取りつかれていた」

 一般的にライセンスは37歳で…

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