村野英一
2019年度のふるさと納税で、神奈川県南足柄市への寄付額が前年度の約8倍の約26億6600万円に激増し、県内1位に躍り出た。人気を集める理由は、丹沢山系の水を利用した、ある返礼品。豊かな水の恵みが市の財政を潤している。
南足柄市によると、今年4~7月の市への寄付額は約7億5400万円で、前年比で58%増えた。20年度末には「30億円」を見込んでおり、今年も好調だ。
少し前まで、寄付額はわずかだった。2015年度は約3200万円。それが16年度は約1億6700万円に増え、17年度は約3億6700万円、18年度は県内6位の約3億1800万円になった。
急に寄付額が増えたのは、16年7月、ビールを返礼品に加えたからだ。市内のアサヒビール神奈川工場が、丹沢山系の水を利用して製造している。
昨年5月からはビールを工場から3カ月以上連続で毎月届ける「スーパードライ定期便」も導入。これが爆発的な伸びにつながり、19年度の市への寄付額は全国で23位、県内では首位に躍進した。
19年度の寄付件数は10万7…
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