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 一歩一歩の叩(たた)き上げ 雪国育ちのど根性 やがて日本の国のため――。

 16日、臨時国会で新首相に指名される自民党総裁・菅義偉氏(71)の「応援歌」を6年半前につくった人がいる。横浜市を拠点にする日本生命セールスマンで歌手南部直登さん(70)。菅氏の支援者に頼まれたためで「首相にと願って作ったわけではないが、正夢ならぬ正歌になった」と笑う。

 応援歌「一途に前を」のサブタイトルは菅氏の座右の銘「意志あれば道あり」。南部さんが知り合った、菅氏を支援する企業経営者に制作を頼まれた。

 自民党は2012年暮れの衆院選で圧勝し、政権を奪還。菅氏が安倍晋三首相の下で多忙を極める官房長官に就き、応援するためだったという。

 作曲を南部さん、作詞は友人の元テレビマンが手がけた。

 菅氏の資料を取り寄せ、イメージに合う言葉を選んだ。菅氏が口にする〈風や嵐はいつかは終わる〉という言葉も加えた。

 ポップス調、演歌調を用意したが、ドラマチックな印象になる演歌調を選び、14年4月に完成した。

 菅氏が開く集会などで披露され、すっかり菅氏「公認」。最近は菅氏の前で「生歌」を披露することもある。

 福井県出身でバンドデビューを果たしたがうまくいかず、30代半ばで保険の世界に飛び込んだ自身と重ね、秋田県出身の「たたき上げ」を自負する菅氏に、「どんどんカラーを出して」と期待は膨らむ。首相就任記念盤CDを新たにつくり、関係者に配るつもりだ。

 応援歌はYouTubeでも聴くことができる。(岩尾真宏)