菅義偉首相が官房長官時代、主導した政策の一つが外国人労働者の受け入れ拡大でした。厚生労働省によると、2019年10月末現在、その24%を占める約40万人を送り出しているのがベトナム。国別では2位で、10倍以上の人口を抱える中国に迫っています。
ところが、最近ではより良い待遇を求め、行き先を日本以外に変える動きも出ているといいます。ベトナムの現状をハノイ支局の宋光祐記者が報告します。朝日新聞ポッドキャストでお聞きください。主な内容は以下の通りです。
・高賃金、人気高まる台湾と韓国
・SNSで「日本でひどい目にあった」
・実習生ではないベトナム人、ベトナムで起業する日本人
◇
Q:宋さんは、ベトナムの技能実習生にまつわる取材を続けていますね。
A:赴任する際、大きな取材テーマの一つだと思ってきました。ベトナムでは日本へ技能実習に出る手続きを済ませた人たちが出国できない状況が、長く続いています。
Q:何人くらいいるんですか。
A:厳密な統計ではありませんが、コロナで出入国制限がかかる前に手続きを済ませた人が1万人。いつでも日本に行ける状態だけど、日本に行けない。さらに、手続きはまだ済んでいないけれど、人材派遣会社がやるような学校で研修を受けた後に待機している人も含めると、3万人くらいと言われています。
Q:かなり多いですね。
A:日本に行く技能実習生は業者に手数料を払うために、かなり借金をしているケースがあります。100万円から150万円という借金の利子の返済が始まっている人もいると聞きます。
Q:他の国に行き先を変える動き…
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朝日新聞国際報道部