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 なぜ鼻はにおいを感じなくなることがあるのか――。久留米大(福岡県)や京都大などの研究チームは、嗅覚(きゅうかく)が働き続けるために特定のたんぱく質がスポンジのような働きをしていることを、マウスを使った研究で突き止めた。嗅覚異常が起きる原因の解明や、薬の開発につながる可能性があるという。

 嗅覚は、鼻の奥にある嗅(きゅう)細胞が様々なにおい物質を感知し、電気信号に換えて脳に伝達しているが、病気などで、臭いを適切に感じられなくなるときの詳しい仕組みは分かっていなかった。

 久留米大の中島則行講師(神経生理学)らは、嗅細胞内にあるたんぱく質の一種「OMP」の表面に、小さな二つの「くぼみ」があることを発見。においを感知したときに嗅細胞内に分泌される「環状アデノシン1リン酸」と呼ばれる物質とOMPを試験管の中で混ぜると、OMPがくぼみを使ってこの物質を吸着しているらしいことがわかった。

 実際にOMPを作れなくしたマウスが嗅覚で餌を探せるか実験したところ、最初はにおいに気づいて探し始めたが、徐々に間違った場所を探したり、においを嗅ぐ行動が鈍くなったりして餌が見つけにくくなった。普通のマウスはにおいで餌を探り当てられた。

 この結果から、OMPがなくなり嗅細胞内で物質をスポンジのように吸着できなくなると、嗅覚のシステムが維持できなくなることがわかったという。

 嗅覚の異常は新型コロナウイル…

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